認知症の4つのタイプとは?タイプによって異なる症状の違いを理解しよう!!

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2025年には認知症の患者数は700万人、65歳以上の方の5人に1人は認知症になると言われています。

今では当たり前のように聞かれるようになった「認知症」という言葉。

この認知症には4つのタイプがあるのをご存知ですか?

そして、それぞれのタイプによって認知症の症状も異なります。

今回は認知症の4つのタイプについてまとめていきます。

認知症の人が見ている世界
目次

認知症とはどんな病気?

認知症の4つのタイプを説明する前に、まずは認知症という病気がどのような病気なのかを説明していきます。

認知症は脳の細胞が死んでしまったり、正常に働かなくなってしまったりすることによって様々な障害が起きてしまった状態のことを言います。

認知症が発症する原因も様々で、現在の医療では認知症を治すことはできないとされています。

ですが、早期に治療を始めることで進行を遅らせることができるため、いかに早期に発見し治療を開始するかがとても重要になります。

「物忘れ=認知症」ではない

認知症をよく知らない方は、「物忘れ」が増えてくると「認知症」ではないかと考える方がいらっしゃいます。

ですが、「物忘れ=認知症」ではなく、物忘れには加齢を原因にするものも含まれています。

加齢を原因とする物忘れ

加齢を原因とする物忘れは、体験した物事の一部を忘れているものであり、ヒントがあれば思い出すことができます。

認知症を原因とする物忘れ

認知症を原因とする物忘れは、物事全体をすべて忘れているのでヒントがあっても思い出すことができません。

加齢によるもの認知症によるもの
原 因老化病気
体験したこと一部を忘れるすべてを忘れる
物忘れの自覚ありなし
日常生活支障なし支障あり

加齢による物忘れと認知症による物忘れは大きく異なります。

早期発見には家族の協力が必須

認知症は、早期に治療を始めることで進行を遅らせることができるため、いかに早期に発見し治療を開始するかがとても重要です。

ただ、実際には早期発見はなかなか難しいとされています。

それはなぜか?

多くの方が軽い症状だと病院で検査を受けることを行わないからです。

「物忘れ≠認知症」ではないことを前述しましたが、認知症や認知症予備軍(MCI)の診断は病院で専門的な検査を行うことによって診断を行います。

そのため、「自分は認知症の心配はない」とかたくなに検査を受けることをしなかったり、「自分の妻(夫)に認知症の心配はない」と検査を受けさせない状態が続くと、結果として早期発見・早期治療を行うことができずに認知症を悪化させることに繋がってしまいます。

早期発見には、普段から家族が寄り添い、心配なときには病院で検査を受けることが大切です。

認知症の4つのタイプ

早期発見・早期治療が重要な認知症ですが、発症原因によって症状が異なります。

そして、認知症のタイプは、下に挙げた4つの代表的なタイプに分けられます。

  1. アルツハイマー型認知症
  2. 血管性認知症
  3. レビー小体型認知症
  4. 前頭側頭型認知症

この4つのタイプの認知症の中で最も多い認知症は「アルツハイマー型認知症」であり、全体の約70%を占めます。

認知症の4つのタイプとは?タイプによってことなる症状の違いを理解しよう!!

アルツハイマー型認知症

アルツハイマー型認知症は、脳に「アミロイドβ」や「タウ」などの異常なたんぱく質がたまり、海馬(脳の中で記憶を司る部分)などの脳神経細胞が壊れて萎縮することで、記憶障害や判断力の低下などの症状が出現する認知症です。

アルツハイマー型認知症では、脳のMRI画像を確認すると海馬を中心に脳の萎縮が確認できます。

アルツハイマー型認知症の主な症状は?
  • 認知機能障害(もの忘れなど)
  • もの盗られ妄想
  • 徘徊  など

血管性認知症

血管性認知症は、脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など)により脳神経細胞が死滅することで起こる認知症です。

はっきりとした脳の萎縮がみられないことが多く、脳卒中により障害されなかった脳神経細胞の機能は残るので、症状は人それぞれです。

血管性認知症の主な症状は?
  • 認知機能障害
  • 手足の痺れ・麻痺
  • 感情のコントロールがうまくいかない  など

レビー小体型認知症

レビー小体型認知症は、「レビー小体」という異常なタンパク質が脳神経細胞を壊すことで起こる認知症です。

はっきりとした脳の萎縮はみられないことが多く、物忘れよりも幻視や妄想がよく起こり、パーキンソン病のような症状(手足のこわばり、歩行がうまくできないなど)も起こることが特徴です。

レビー小体型認知症の主な症状は?
  • 認知機能障害(注意力、視覚など)
  • 認知の変動
  • 抑うつ
  • パーキンソン症状
  • 睡眠時の異常言動
  • 自律神経症状  など

前頭側頭型認知症

前頭側頭型認知症は、脳の前頭葉や側頭葉の脳神経細胞が死滅することで起こり、他の認知症にはみられにくい特徴的な症状を示す認知症です。

脳の中で前頭葉は「人格・社会性・言語」を、側頭葉は「記憶・聴覚・言語」を主に司っているため、前頭側頭型認知症を発症するとこれらが正常に機能しなくなってしまいます。

人が変わったようになり、身だしなみの乱れや万引き、暴力的な行動などが現れることも特徴のひとつです。

前頭側頭型認知症の主な症状は?
  • 社会性の欠如
  • 抑制が効かなくなる
  • 同じことを繰り返す
  • 感情の鈍麻
  • 自発性な言葉の低下  など

認知症の4つのタイプとは?タイプによってことなる症状の違いを理解しよう!!|まとめ

今回は、認知症の4つのタイプについてまとめました。

高齢者がいるご家庭においては、いつ家族が認知症になってもおかしくありません。

認知症は、早期に治療を始めることで進行を遅らせることができるため、いかに早期に発見し治療を開始するかがとても重要です。

そのため、普段から家族が寄り添い、心配なときには病院で検査を受けるようにしましょう。

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