業務効率をアップする「目標・方針・手順」を定め方とは？

リーダーは組織の目標を達成するために、部下に業務を与えていきます。

ただ、部下の業務遂行能力はそれぞれ異なるため、やみくもに業務を与えるだけではすべての業務はうまく進みません。

そのため、業務を効率よく進めてもらうために「目標・方針・手順」の3つを用意しておくことが大切です。

組織内に「目標・方針・手順」の３つを用意しておくことで、部下の業務に対する意識づけも変わり、業務効率もアップします。

「目標・方針・手順」のなかみ

「目標・方針・手順」のなかみを具体的に説明すると、

• 目標：　その仕事のゴール地点
• 方針：　ゴールに向かうためのルール
• 手順：　業務を行うときのマニュアル

となります。

リーダーが業務を部下に任せるときには、その業務の「目標・方針・手順」を定めておくことで効率的に業務を進めることができます。

① 目標

業務を遂行するためには、その業務をいくつかの作業に分けて進めることが多いです。

そして、それぞれの作業ごとにゴール設定を行うことで業務がぶれないように進めることが可能になります。

このことは、どんな大きな作業であっても、逆に小さな作業であっても変わりはなく、その作業ごとに定められているゴールが「目標」になります。

この目標はその会社が掲げる「大目標」、その大目標に対して各課・各部署が立てる「中目標」、その中目標に対して各個人が立てる「小目標」という感じに段階的に立てていくことが大切です。

この目標達成の積み重ねが会社の大目標を達成するプロセスになります。

「目標」は会社全体でつながり、ピラミッドのような形になることが理想的です。

もしも目標が明確にされていなければ、職員は与えられた業務に対してのゴールが分からない状態で仕事を進めることになってしまいます。先が見えずにただ行う仕事ほどモチベーションが上がるものではありません。ゴールがどこなのかを知るだけでも業務効率はアップします。

② 方針

ゴールに向かい進める業務は、ただやみくもに進めさせても方向性がバラバラになってしまいます。

そのため、方向性を合わせるために業務を遂行する上でのルールをきちんと決めておくことが大切です。

このルールは勤務体制や残業時間、人員体制などについてのものです。

• 朝9時から夕方6時までの勤務体制
• 残業は月20時間以内にとどめる
• 人員不足は残業で補う　　　　　　　など

業務に合わせて定められたこれらのルールのことを「方針」といいます。

方針を作成する際の注意点は、その方針にきちんとした”根拠”があるかどうかということです。無理なルールや理不尽なルールを作ってしまうと、職員は不信感を持ち最終的にルールを守らなくなります。

③ 手順

業務を行う中で繰り返し行う作業や正確性・安全性が特に要求される作業などの場合には、「手順」を定め効率的に作業が進むようにすることが重要です。

各作業に手順を決めることで、正確性・安全性を保ちながらスムーズに作業をすすめることができます。

この手順は、その作業を行うときに使用する”マニュアル”のことです。

• 「Ａ ⇒ Ｂ ⇒ Ｃ ⇒ Ｄ」の順番で作業を行う
• Ｂの作業では〇〇〇に注意をする
• Ｃの作業終了後はリーダーに確認をしてもらう　　　など

手順書があることでスタッフは正確性・安全性をある程度担保した作業を行うことができます。

手順を作るときには細かく作りすぎないことが大切です。手順を細かくしすぎると、その作業を行う職員は非常に窮屈な作業を強いられることになります。細かすぎる手順は職員のストレスになり、逆に作業効率を悪化させることにもなるので、ある程度の自由度を持たせることも必要になります。

「目標・方針・手順」のなかみ｜まとめ

チームで何かしらの業務を行う場合には、その業務に対して「目標」を掲げることで部下も働きやすくなります。

そして、業務にある程度の自由度を与えたとしても、最低限の「ルール（方針）」を作り、守らせることで、チームの動きにまとまりが出ます。

業務の中で注意が必要な部分については、「手順」を定め、正確性・安全性を保つことでリスク管理を行いつつ業務を行うことができます。