イェール大学助教授 成田悠輔氏の一夜限りの授業まとめ【日曜日の初耳学】

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2023年2月19日に放送された「日曜日の初耳学」のイェール大学助教授 成田悠輔氏の一夜限りの授業を見ましたがかなり勉強になりました。

さまざまな質問に対して多角的に物事を考え、聞いていてとてもためになったので忘れないように授業内容をまとめました。

興味がある方はご参照ください。

イェール大学助教授:成田悠輔氏著書
目次

イェール大学助教授 成田悠輔氏の一夜限りの授業

イェール大学助教授 成田悠輔氏は、東京大学経済学部を卒業後、マサチューセッツ工科大学で博士号を取り、そして、30歳の若さで名門イェール大学の助教授に就任した傑物です。

そんな成田さんが得意とするのが「データ分析」です。

その成田氏へ一般の主婦や芸能人がさまざまな質問をしました。

① SNSの炎上について

SNSはコメントしか見えないので相手が敵に見えやすいことが特徴です。

コメントだけ読むと、その相手の全人格が自分を否定しているように見え、24時間体制で攻めてきているように見えてしまいますが、実態は全然違います。

実際には、相手はこちらをずっと観察しているわけではなく、喫茶店でコーヒーを飲んでいる時間もあれば、友達と馬鹿話をしている時間もあります。

ただ、その実態がインターネットを通すと見えなくなるので、あたかもまわりの人すべてが自分を見張っているような幻想に陥ってしまうことが問題です。

SNSの炎上に対して説明は必要ない

SNSで発信する行為は、レストランで食べ物を提供するようなものです。

その中での炎上とは、いきなりレストランに関係のない人がやってきて、まったく関係ないのに文句を言って、すぐさま帰ってしまうことと同じようなものです。

そのため、そんな人に対して説明する必要があるはずありません。

炎上を気にしなくなるコツ

炎上がどうしても気になるときには、違う場所に身を置くようにします。

SNSでどれだけ炎上していても、SNSのない環境に足を運べばまったく異なる関係がひろがっています。

総理大臣や日銀総裁ほどの知名度もないのに、全国民が敵視してくるような大炎上はなかなかありえなく、そのような心配をする必要もありません。

② 老後2,000万円問題について

老後2,000万円問題については、ダメかもしれないと思っておくしかありません。

日本人の老後を昔みたいに維持することは無理になったと諦めるしかないということです。

昔は、若者がたくさんいて税金や社会保険料をたくさん払ってくれたから、老後を支えることができたが、今後は働いてくれる若者もいなくなるし、極々当たり前のことです。

食べていけない人が路頭に迷う社会

食べていけない人が路頭に迷う社会は、世界中にはたくさんあります。

そういうことが普通の国に日本が近づいていっているというだけの話です。

老後の2,000万円問題を不安に思う方もいるかもしれないが、不安が的中してしまうこともあるわけで、人生はそういうものだと考えておくことも大切です。

豊かな老後の第一歩のために

年金で老後の生活をまかなってくれる時代は終わるので、年金はあくまでも補助でしかないことを理解しておくことが大切です。

そのことを理解し、生活を考えていくことが豊かな老後の第一歩になります。

ただ、悪いことだけではなく、昔よりも人間は若返ってきていることは大きなメリットであって、65歳で引退してすぐに年金生活ではなく、新しい生活がひろがっていることを考えることも大切です。

③ セカンドキャリアについて

セカンドキャリアとして英語を勉強しようとする方もいるが、英語は本当に本気で取り組むか、まったくやらないかの2択でよく、中途半端にする必要はないと考えます。

最近では、機械翻訳やしゃべるとAIが同時通訳してくれるものが出てきています。

実際、日本人の99%の英語力よりも、機械翻訳の英語力の方が高い精度を持っています。

なので、中途半端に英語を勉強して自己表現するぐらいなら、日本語できちんと話して、AI翻訳した方が伝わる内容になる可能性が高いです。

現在の日本の英語教育は微妙

現在の日本の英語教育は中途半端なやり方を続けていて、5年や10年英語を勉強したが使い物になる英語を習得できないことが多いので、時間を捨てているような感じになってしまっています。

それならば、その時間を自分の中身や伝えるべき内容を表現する能力に使った方が有意義だと考えられます。

留学は語学以上に得るものがある

留学は語学の勉強のためではなく、全然違う場所に行くことによって勉強しなくても学べることはたくさんあります。

異国の地で生きてみて、自分が理解できないこと、相手が理解してくれないことを体感することで、今までいかに自分が狭い世界で生きていたかを知ることができます。

そして、自分の価値観を壊したり、書き換えたりすることができます。

④ 夫婦関係について

夫婦関係にもいろいろあるが、知り合いのノーベル賞学者が結婚生活で守らなければならない法則を教えてくれました。

それは、「自分の配偶者よりも幸せになってはいけない」ということです。

どちらかが「相手より幸せ」と相手に思われた瞬間に夫婦関係にヒビが入ってきます。

いかに相手に寄り添い、相手を大切にできるかということです。

⑤ 仕事をすぐに辞める若者について

最近の若者は2~3年ですぐに仕事を辞めてしまうが、頑張る感じがなくなってしまっているということは、日本経済や日本の将来に夢がなくなっているということも関係しているように思います。

昔だったらどんどん経済が伸びていき、給料も上がり、出世したら今よりももっと良い生活が待っている未来像を描きやすく分かりやすい時代でした。

でも、現在は中途半端に出世してしまうと、部下に「ハラスメント」と言われるリスクもあるし、衰退産業で管理職になってしまうとコストカットで周りに恨まれることもあります。

そんな社会になってしまうと、頑張って出世しようとか成り上がろうとか思う理由がなくなってしまっていることが予想されます。

若者が情けないのではなく、社会自体が勢いや夢を失っている状況に問題があります。

現在は自分に合った仕事を探しやすくなった

インターネットやSNSの普及によって、昔に比べて今は、今の職場と違う環境があることに気づきやすくなっています。

また、転職市場も昔は個人が勝手にするしかなかった状態が、今は転職サービスが充実し、簡単に転職ができるようになっています。

⑥ 若者との世代間ギャップについて

若者とのギャップを埋めるのではなく、ギャップがあるままで共存すればいいと思います。

ギャップがあるということは、違った視点が存在しているということになります。

そういう人達が、「違っている」と思いながら1つのチームで共存していることが大切です。

むしろ、埋めようとするのではなく、どういう違いがあるかということを理解することが重要になります。

英語で「Agree to Disagree:意見が一致しないことを認め合う」という言葉があって、合意はできないが合意ができないという状態にあることを自分たちがしっかり理解して、その状態で自分たちが進んでいくということを理解しようという表現です。

そういう心構えというものは大切なんだと思います。

埋められないものを無理に埋めようとするのではなく、「なぜ埋められないのか」を理解して、その差を抱えたまま進んでいく方が社会や組織にとっても良い状態です。

⑦ 行き過ぎたコンプライアンスについて

コミュニケーションをすることや生きていくことは、人を傷つけることです。

傷つけないことが良いのなら、何も言わず何もやらないのが一番良いです。

なので、何か新しいことを「考える・表現する・伝える・作り出す」ということは誰かを否定したり、意図せずに傷つけていることになり、それを避けては通れません。

そして、傷つけていることを問題にして、そのことを避けなければならないとしてしまうと、人間が切り拓けたはずのフロンティアが切り拓けない可能性があります。

そう考えると、コンプライアンスを破る人や怒られるような人が出てこないと、人間は思考停止に陥ってしまう可能性があります。

イェール大学助教授 成田悠輔氏の一夜限りの授業|まとめ

イェール大学助教授 成田悠輔氏の一夜限りの授業をまとめました。

身近にある問題が多く、自分が生活していく中で参考になるものがたくさんありました。

今回授業をした成田悠輔氏の著書もあるので、興味がある方はそちらもぜひ読んでみてください。

イェール大学助教授:成田悠輔氏著書
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