Googleのランキングシステムは、ウェブ上に存在する膨大な量の情報をきちんと整理するために設計されています。
そして、このランキングシステムを決定する主な要因として、Googleは5つの要因を掲げていて、検索アルゴリズムはこの5つの要因に基づいて検索結果を表示するようにしています。
そのため、SEO対策を行うにあたってはGoogleが掲げる5つの要因に沿ってサイトの構築を行っていくことが重要になります。
今回は、「Googleの検索順位を決める5つの要因」についてまとめていきます。
Googleの検索順位を決める5つの要因
Googleのランキングシステムは、検索インデックスに登録されている膨大な量のウェブページを分類し、ユーザーが行った検索に対して瞬時に最も関連性の高い検索結果を提供するようにしています。
この検索結果の表示は、200以上の検索アルゴリズムによって行われていますが、そのアルゴリズムはGoogleが決定する5つの要因に基づいて作られています。
① 検索意図の把握
検索アルゴリズムは、まずはじめにユーザーの検索に対して最適な回答を返すために、検索内容に対して「検索の意図」を把握しようとします。
その中で行うのが「単語の意味の分析」で、検索クエリ内のどの単語をインデックスで検索する必要があるのかを解釈します。
次に、ユーザーがどのような種類の情報を求めているのかを把握しようとします。
- 特定のことに関する検索をしているのか?
- 幅広い分野に関する検索をしているのか?
- 検索キーワードに検索に対しての具体的な情報はあるか?
- その日に公開された急上昇ワードの検索なのか?
- 付近のお店や現在地の情報に関する検索か?
この中で、アルゴリズムが最新の情報が求められていると解釈すると、古いページよりも鮮度の高いページが上位に表示され、できるだけ新しい情報を表示しようとします。
検索意図の把握では「単語の意味の分析・類義語の確認・情報の新しさの確認」を行います。
② ウェブページの関連性
「①検索意図の把握」が終わると、検索アルゴリズムは「検索クエリ」に一致する情報が含まれるウェブページを探します。
そして、見つけたウェブページ内を分析し、検索クエリに対するキーワードの出現頻度や出現場所について分析を行います。
検索クエリとの関連性の評価
情報の関連性を評価するための最も基本的な要因は、ウェブページに「検索クエリ」と同じキーワードがどれだけ含まれているかということです。
キーワードがそのウェブページの「見出し」や「本文」に多く含まれている場合、そのページの関連性が高い可能性があると認識されます。
これに加えて、匿名化して集計したインタラクションデータも関連性要因に変換して利用しています。
インタラクションデータは、ある出来事に対しての行動のデータなどを集めたものです。
SEO対策において、キーワードを「見出し」や「本文」に含めることが重要なことが分かります。
キーワードが多いだけでは評価されない
検索アルゴリズムは、「検索クエリと同じキーワードが含まれているか」を確認し評価をしますが、そのキーワードが何度も出現しているだけで評価が良くなるわけではありません。
例えば、「猫」という検索クエリで評価をする場合、ただ「猫」という単語が何千語も出現するページを評価し検索結果の上位に表示するわけではなく、猫の画像や猫の種類、猫に関する情報が多く含まれるコンテンツを評価して、上位表示するようになっています。
評価されるページ | 評価されないページ |
---|---|
「猫」に関する情報が多く含まれるページ | 「猫」という語句がたくさんあるページ |
猫の種類、猫の画像、猫の食べ物、猫のゲージなど猫に関する様々な情報が載るページ | 「猫、猫、猫」「ねこ、ねこ、ねこ」「ネコ、ネコ、ネコ」「cat、cat、cat」など、ただ文字をたくさん載せたページ |
ただ文字を羅列しただけのページは評価されません。
③ コンテンツの品質
一般的な「検索クエリ」では、数百万件のウェブページがヒットすることもあるため、検索アルゴリズムではこれらのウェブページの有用性を評価することも行っています。
- コンテンツの新しさ
- 検索キーワードが出現する回数
- ユーザーエクスペリエンスの質
- 多数のユーザーに評価されているか
- 他の著名なウェブサイトからのリンク
ユーザーエクスペリエンスとは、ユーザーが感じる使いやすさや印象といったすべての体験のことで「レイアウトやデザインの見やすさ」 「文章の読みやすさ」 「画像の表示速度」 「親切な動線設計」などになります。
- レイアウトやデザインの見やすさ
- 文章の読みやすさ
- 画像の表示速度
- 親切な動線設計
ウェブ上には、どうにかして検索結果の上位に入ろうとするスパムサイトが多数存在し、Googleのユーザーに害を及ぼしたり誤解を与えたりしています。
Googleではこれらのスパムサイトを削除するために、サイトの特定や検索結果から削除するためのアルゴリズムを開発するなどの対策を行っています。
ウェブページの有用性の評価は、新しさ・見やすさ・リンクの数など様々な面で評価されます。
④ ユーザビリティ
Googleでは検索結果を表示する前に、検索結果の関連情報に整合性があるかどうかを評価し、それによって最も利便性の高い形式で様々な情報を表示するように努めています。
また、ユーザビリティの評価では、すべてのGoogleユーザーが検索結果をストレスなく表示できるかの確認も行っています。
- ウェブサイトを異なるブラウザでも正しく表示できるか?
- タイプやサイズが異なるすげてのデバイスに最適化されているか?
- 接続速度の遅いユーザーでもページをスムーズに読み込むことができるか?
サイトのユーザビリティはサイトの所有者が改善できるものであるため、対応可能な変更を検索アルゴリズムに加える場合には前もって周知するようにGoogleは努めています。
SEO対策において、サイトの見やすさ(パソコン、タブレット、携帯)などが重要になるのはユーザビリティによるものです。
⑤ 文脈の考慮
Googleの検索アルゴリズムでは「ユーザーの現在地、過去の検索履歴、検索設定など」の情報を検索結果の提供に役立てています。
検索する地域によって検索結果を変化
同じ言葉でも検索する地域によって、検索の意図が異なる場合があります。
例えば、「football」という言葉を検索する場合に、検索するユーザーがアメリカにいる場合にはアメリカンフットボールに関係する情報が検索結果に表示されますが、検索するユーザーがイギリスにいる場合にはサッカーやプレミアリーグに関係する情報が検索結果に表示されます。
検索クエリ | ユーザーのいる地域 | 検索結果 |
---|---|---|
football | アメリカ | アメリカンフットボール |
football | イギリス | サッカー、プレミアリーグ |
同じ言葉で検索されたとしても、検索する地域によって目的としているものが異なります。検索アルゴリズムはそのことを予測し、検索意図に合わせた結果を表示します。
ユーザーの過去の検索内容から検索結果を変化
ユーザーの過去の検索内容から検索結果を予測し、検索結果を表示します。
例えば、「バルセロナ」と検索した場合、通常はバルセロナの都市の情報が検索結果に表示されますが、その少し前に「バルセロナ対アーセナル」とサッカーの試合に関することを検索していた場合には、サッカーチームの情報を検索結果に表示されます。
検索クエリ | 直前の検索内容 | 検索結果 |
---|---|---|
バルセロナ | 特になし | バルセロナの都市の情報に関すること |
バルセロナ | バルセロナ対アーセナル | バルセロナのサッカーに関すること |
検索結果に表示は、ユーザーが自分で設定することもできます。
Googleの検索順位を決める5つの要因|まとめ
今回は、「Googleの検索順位を決める5つの要因」についてまとめました。
5つの要因の中身を確認すると、Googleが検索エンジンを使用するユーザーに対して、常に良い検索結果を表示できるように準備をしていることが分かります。
SEO対策を行う際には、今回まとめた5つの要因を踏まえてしっかりと行っていきましょう。