てぃ先生が教える「気をつけるべき子どもの事故」【世界一受けたい授業】

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2023年1月21日に放送された【世界一受けたい授業】でのてぃ先生が教える「気をつけるべき子どもの事故」を紹介していきます。

2021年、過去最多となる2300件以上の保育事故が起こるなど、相次いで子どもに関する事故が起きています。

そして、160人以上の14歳以下の子どもが、毎年不慮の事故で命を落としている現状があります。

そこで、今回は保育歴14年のてぃ先生が「気をつけるべき子どもの事故」について解説してくれました。

目次

てぃ先生が教える「気をつけるべき子どもの事故」

今回、てぃ先生が解説する「気をつけるべき子どもの事故」は、とくに事故件数が多い「溺死・転落・誤飲・やけど・歯磨き・窒息」の6つです。

頻発する子どもの事故

子どもの「溺死(できし)」

「溺死(できし)」は浴室で起こりやすい事故で、過去5年間で131件も起きています。

乳児は浴槽に2.5cmあれば、簡単に鼻と口がふさがってしまうので窒息してしまいます。

2016年に起きた浴室事故では、誰もいない浴室から物音を聞き駆けつけると、1歳の女の子が浴室で浮いている状態で見つかった事例がありました。

直前までリビングで兄弟で遊んでいたのですが、父親がトイレに行ったすきに一人で浴室まで行き溺れてしまったみたいです。

防災の観点から浴槽にお湯を張った状態にしている家庭も多いが、乳幼児のいる家庭では「お湯は流しておく」ことが大切です。

また、「風呂桶やイスなど足台になるようなものは片付けておく」ことも大切です。

浴室に鍵をかけておけるのならば鍵をかけることも有効です。

子どもの「溺死」への対策
  • 浴槽のお湯は流しておく
  • 浴室に踏み台になるようなものを置かない

子どもの「転落(てんらく)」

「転落(てんらく)」はベランダからの転落事故が多く、平成28年から令和2年の5年間に起きた死亡事故は47件にのぼっています。

また、その47件の死亡事故のうち14件は0歳から4歳と小さい子でも起きていることが分かります。

ベランダの事例としては、台やイスなどを置きっ放しにしていると、子どもがそれに登り転落に繋がっています。

現在「高所平気症」と呼ばれるほど増えている現象なのですが、高層マンションに住む子どもが増えたことで、ベランダから見える景色に慣れてしまい「安全」と勘違いしてしまうことが多いみたいです。

ベランダの柵の高さは110cm以上と法律で決まっているが、足をかけられる物が置いてあるだけで2歳児でも簡単に上れてしまいます。

東京都が行った子どもがどのくらいの時間で柵を上ってしまうかの検証では、6歳児では足場なしでもほとんどの子が柵を上りきってしまい、4歳児では高さ30cmの足場があれば6割の子どもが上りきってしまい、足場がなくても半数の子どもが上ることができたみたいです。

また、2歳児でも高さ30cmの足場で15秒程度あれば上ってしまう子もいたみたいです。

6歳児足場なしでほとんどの子が上れる
4歳児高さ30cmの足場で6割の子どもが上れる
2歳児高さ30cmの足場で15秒で上れる子もいた

子どもの行動力や運動神経を過小評価しないことが大切です。

子どもの「転落」への対策
  • ベランダに台やイスを置きっ放しにしない
  • 子どもの行動力・運動神経を過小評価しない
  • ベランダはメインの鍵だけではなく、補助の鍵も使用する

子どもの「誤飲(ごいん)」

「誤飲(ごいん)」平成30年度の1年間で626件の報告がされているほど多い事故です。

手づかみできるようになった子どもがおもちゃを飲み込んでしまい窒息してしまうケースが多いです。

保育園の持って行くお弁当で「お弁当用のピック」には注意が必要です。

2015年、1歳7ヶ月の男の子が公園でママの手作り弁当を食べていました。

ママが一瞬目を離したすきに、3cmほどのピックを誤飲してしまい救急搬送される事故が起きています。

誤飲を起こしやすいのは0歳から3歳ぐらいまでなのですが、3cm程度のピックは飲み込んでしまいます。

保育園では弁当へのピック使用を禁止している場所もあります。

誤飲の確認で便利なのは「トイレットペーパーの芯」です。

トイレットペーパーの芯を通ってしまうものは、飲み込んでしまうことができるので注意が必要です。

とくに、誤飲で注意が必要な物は子ども用のおもちゃで使われる「ボタン電池」です。

ボタン電池を交換するときには、できるだけ子どものいない場所で行い、電池の保管も子どもの手の届かない場所にすることが大切です。

子どもの「誤飲」への対策
  • お弁当用のピックは使用しない
  • ボタン電池の交換は子どものいない場所で行う
  • 電池の保管場所は子どもの手の届かない場所にする
  • トイレットペーパーの芯を通ってしまう物は誤飲できるものだと考える

子どもの「やけど」

「やけど」は、平成22年から令和2年の10年間で約2000件も起きている事故です。

キッチンではとくに「炊飯器」に注意が必要で、引き出しタイプの場所に置かれていることが多いので、乳幼児にも簡単に手が届いてしまいます。

キッチンに柵をしているケースもあるが、子どもが中に入りたいとガタガタ動かすことを繰り返すと、徐々に緩んでくるので定期的に点検をしておくことが重要です。

洗面台では「ヘアアイロン」に注意が必要で、実際に1歳児がコードを引っ張りヘアアイロンでやけどをしてしまうケースもありました。

ヘアアイロンは200℃に達することもあり、電源を切ってもなかなか冷めないので注意が必要で、使っていないときは冷たくて、使っていると熱いものは子どもには分かりづらいものです。

使い終わったらコードを巻き、子どもの手の届かない場所に置くことが大切です。

子どもの「やけど」への対策
  • お弁当用のピックは使用しない
  • ボタン電池の交換は子どものいない場所で行う
  • 電池の保管場所は子どもの手の届かない場所にする
  • トイレットペーパーの芯を通ってしまう物は誤飲できるものだと考える

子どもの「歯磨き中の事故」

6歳以下の「歯磨き中の事故」は、平成28年度から令和2年度の5年間で120件も起きています。

2012年、4歳の男の子がソファーでジャンプしながら歯磨き中、歯ブラシをくわえたまま転倒してしまい、歯ブラシの先端が首の骨に挟まっていたという事故が起きています。

3歳ぐらいになると歯磨きの練習を始めるが、動き回っていることで事故に発展します。

「喉突き防止対策」が施された歯ブラシも売られているので、そのような歯ブラシを使うこともおすすめです。

また、重要なのは歯磨きをする場所を固定化することなので、親がいろいろな場所で歯磨きをしていると、子どももそれを真似してしまうのでそのような姿を見せないことも大切です。

たとえば、「歯磨きは洗面台で鏡を見ながら行う」など決めてしまうこともルールとしては良いことです。

子どもの「歯磨き中の事故」への対策
  • 「喉突き防止対策」が施された歯ブラシ
  • 歯磨きをする場所を固定化す
  • 「歯磨きは洗面台で鏡を見ながら行う」などルールを決める

子どもの「窒息(ちっそく)」

「窒息(ちっそく)」過去5年間で433件が報告されている子どもの事故です。

2012年、一人で出かけようとしていた4歳の女の子が、玄関ドアの取っ手部分にパーカーのフードが引っかかり、意識を失ってしまう事故がありました。

ほとんどの保育園ではフードがある衣類の着用を禁止しており、とくに紐があるとなにかに引っかかることによって首が絞められる状態になってしまいます。

また、事故が多かったので2015年には、13歳未満の子ども服の「フード付き上着」「ズボンの裾」などに紐をつけないことが決まりました。

そのため、リサイクル品や古着などには紐がついている可能性があり、注意が必要です。

紐で言うと、ブラインドの紐にも注意が必要で、2020年10月に3歳の男の子がブラインドの紐に引っかかり死亡する事故が起こっています。

ブラインドの紐が家にある場合には、壁に引っかけて使用することが大切です。

子どもの「窒息」への対策
  • フードや紐のついている洋服は着ない
  • ブラインドの紐は壁にかける

その他に注意すべき子どもの事故と対策

その他のことで、てぃ先生が教えていたことをまとめました。

「Youメッセージ」「Iメッセージ」の使い分け

子どもが大きい子どもの真似をして高い所に登ったりすることがありますが、このようなときには、子どもへの伝え方を工夫することが大切です。

Youメッセージだと、「登ったらダメ!あながた悪いでしょ!」という言い方になりますが、Iメッセージだと、「パパは不安だからやめてほしいな」「ケガをしたらパパは悲しくて泣いちゃうな」というふうに、相手を責めるのではなく自分が不安や悲しい気持ちになることを伝えます。

小さな子どもの場合には、「Youメッセージ」よりも「Iメッセージ」の方が響きやすいです。

交通ルールをどう教えるか?

「飛び出しをしない」などの交通ルールをどう教えていくかについては、危ないということを伝えることも重要だが、いざというときに止まれる練習も大切です。

たとえば、外で遊んでいるときに危険が起きたときに誰かが「危ない!止まれ!」と声をかけてくれるかもしれません。

そのようなときに、きちんと「止まれる練習」をしておくことが重要です。

お家での生活において、パパママと走り回って遊んでいるときに「ストップ!止まれ!」と言ったら止まるんだよというゲームをして慣れておくと、いざというときに他の誰かが声をかけてくれても止まることができやすくなります。

「しつけ・ルール」を教えられるのはいつから?

「しつけ・ルール」を教えられるのは約1歳半からと言われています。

1歳半ぐらいの子どもだと、ルールは破ってしまうが「ダメなこと」という認識があります。

3歳になると、「ルールを守る」という認識が生まれ、ルールを守ろうとします。

スマホ・タブレットの時間を守らせる方法

これに付随して、スマホ・タブレットの時間を守らせる方法ですが、タイマーだと急に音が鳴るので子どもはなかなか対応できません。

そこで、「砂時計」を使うことが効果的です。

砂時計は徐々に砂が流れていくので、その様子を子どもも確認することができます。

てぃ先生が教える「気をつけるべき子どもの事故」|まとめ

2023年1月21日に放送された【世界一受けたい授業】の中で、てぃ先生が教える「気をつけるべき子どもの事故」の部分を紹介しました。

子どもの事故は起きてからではどうしようもありません。

だからこそ、多くの事例に学び、しっかり対策をしていくことが重要になります。

大切な子どもの安全をきちんと守っていきましょう。

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