冬の寒い朝は、布団から出たくないものです。
「暖かいベッドで少しでも長く過ごしたい」と皆さん思ってしまいます。
ただ、冬になかなか起きられないのは、寒さによって寝つきが悪かったり眠りが浅さかったりすることが原因の場合もあります。
今回は、冬でも熟睡できるような寝室の環境づくりや寝具の使い方などについてまとめていきます。
冬の寝室の環境づくりの5つのポイント
冬でも「しっかり眠る」には、寝室の環境を整えることが大切です。
ここでは、冬の寝室の環境づくりの5つのポイントをご紹介します。
①寝室の温度(室温)
冬に気持ちよく眠れる室温は、一般的に16~19度の範囲とされています。
16~19度と聞くと少し低いのでは?と思ってしまいますが、人が眠くなるのは体の中心部の深部体温が下がっていくときです。
そのため、部屋が暖かすぎると体の表面から熱がうまく放出できずに寝つきが悪くなってしまいます。
また、寝具が冷えていると手足の血管が収縮するため体熱の放出に時間がかかってしまい、寝つきが悪くなります。
それを防ぐために、電気毛布や湯たんぽを活用し、寝る前に布団を32~34度くらいに温めておくと良いです。
②寝室の湿度
冬の室内の湿度は50%前後が理想的だとされますが、乾燥しがちで湿度は低くなりやすいです。
湿度が低いと同じ室温でも寒さを感じやすく、鼻や喉の粘膜を傷める場合があるなど、眠りの質を悪化させる要因となるので、加湿器を活用して乾燥しないようにしましょう。
③寝室の光
メラトニンは睡眠ホルモンと言われ、分泌されると体が休息状態に導かれ、眠気を感じるようになります。
メラトニンは明るい光を浴びると減少してしまうので、就寝1時間前くらいから部屋の明るさを落とし、テレビやスマートフォンなど、光を発する画面を見ないようにすることが大切です。
寝る前にスマートフォンを良く見ている方が寝つきが悪いのはこれが原因です。
④寝室の音
当然ですが、寝室は静かな環境が望ましいです。
静かと感じる音の大きさには個人差がありますが、40デシベルを超えると睡眠に悪影響があると考えられています。
40デシベルは、昼間の閑静な住宅地や図書館内くらいのレベルです。
寝室のドアや窓をきちんと閉めたり、厚手のカーテンを使用したりし、防音効果を高めるようにしましょう。
⑤適切な寝具
寝具には「保温」「吸湿・放湿」「姿勢を適切に保つ」という3つの役割があります。
そのため、その役割を果たすための寝具を選ぶことが大切になります。
掛け布団・敷き布団
掛け布団・敷き布団には、吸湿性・放湿性、保温性を備えたものが求められます。
羽毛布団や高機能の化学繊維を中綿に使ったものなど、種類が多いのでネットショップや店頭で機能や価格を比較し選ぶようにしましょう。
掛け布団だけでは少し寒い場合、掛け布団の上から毛布をかけることもおすすめです。
体温で掛け布団が暖まって膨らみ、保温性が高まる上、掛け布団にたまった暖かな空気が逃げにくくなります。
毛布では重かったり暖かすぎたりする場合はタオルケットを使ってみましょう。
体の下から冷えないようにする場合には、敷布団の上に毛布やタオルケットを敷くと暖かく眠ることができます。
枕
枕が変わると眠れないという人がいますが、それほど、ご自身に合った枕を選ぶことは重要なことです。
一般的には、仰向けに寝た姿勢で、敷布団の表面から首の角度が約5度~15度、前傾するくらいの高さが望ましいとされています。
この高さの枕だと首と敷布団には自然にすき間ができ、すき間は人によって異なりますが1~6cmほどとされています。
これより高すぎるまたは低すぎる枕では、首や肩などの筋肉に負担がかかったり、呼吸がしづらかったりして、快眠を妨げる可能性があるので注意が必要です。
冬の寝室の環境づくりの5つのポイント|まとめ
快眠のためにはストレスの軽減、食生活や体調の改善をはじめ、さまざまな要素が関係します。
自分ではなかなか変えられない要素もありますが、寝室の環境づくりや寝具選びなどは取組みやすいことだと言えます。
快眠のための寝具を揃えて、寝室づくりに取り組んでいきましょう。