2023年1月17日に放送されたカズレーザーと学ぶ新知識「うつや肩こりは食が原因!?隠れアレルギーに注意」をまとめていきます。
現代人が抱える「頭痛・肩こり・不眠・うつ」などの症状は、食べ物が原因かもしれないという内容です。
現代病と言われる多くの疾患が、食生活を改善することによって治る可能性があるかもしれないなら、かなりありがたいことです。
「隠れアレルギー」がどのようなものなのかを含めて詳しく知っていきましょう。
隠れアレルギーと「食」の関係性
「隠れアレルギー」とはどのようなもので、食生活とどのように関係しているのかを順を追って説明していきます。
アレルギーが起こる仕組み
ヒトの体には細菌やウイルスなどの体に悪いものを防ぐためにはたらく「免疫」というものがあります。
この免疫システムでは、体に害のあるものに対して免疫グロブリンという物質が攻撃をして体を守っています。
ただ、まれにこの免疫グロブリンが体に害のないものに過剰反応してしまうことがあります。
これが「アレルギー反応」です。
アレルギーは免疫の過剰反応によって起こります。
「即時型」と「遅延型」の2つのアレルギー
免疫グロブリンが体に害のないものに過剰反応してしまうアレルギー反応ですが、このアレルギー反応には「即時型」と「遅延型」の2つの種類があります。
即時型のアレルギー反応とは?
即時型のアレルギー反応では「IgE抗体」が関係しいます。
IgE抗体は皮膚や粘膜などに分布しているので、体に悪いものが接触することですぐに「かゆみ・じんましん」などのアレルギー反応が起こります。
遅延型のアレルギー反応とは?
遅延型のアレルギー反応では「IgG抗体」が関係しています。
IgG抗体は血液中に分布しているので、体に悪いものが入ってくると少し遅れて反応が起き、翌々日ぐらいになってから「疲労感・頭痛・肌の調子が悪い・下痢・イライラする」などの症状が分かりづらい状態で出現することがあります。
そのため、多くの方が食べ物が原因と思いません。
遅延型のアレルギー反応は、どのような症状が出るか分からず遺伝的な影響もないとされているため、「隠れアレルギー」とも呼ばれています。
「隠れアレルギー」は何が原因なのかを調べることが困難です。
隠れアレルギーと腸内環境の乱れ
隠れアレルギーはIgG抗体によって起きる遅延型のアレルギー反応のことで、「疲労感・頭痛・肌の調子が悪い・下痢・イライラする」などの症状を起こします。
これらの症状は、隠れアレルギーだと分かりづらいこともあって放置されやすく、このことが「腸内環境の乱れ」を引き起こす原因にもなります。
腸内環境が乱れていない場合には…
腸の粘膜は、通常、ものすごく細かい網目のような状態になっていて、食べたものが大きな分子のまま通過できないようになっています。
そのため、腸内環境が乱れていない場合には、基本的に食べたものはアミノ酸に分解されてから腸の網目を通過し体に吸収されます。
このような状態であればアレルギーは起こりません。
腸内環境が乱れている場合には…
腸内環境が乱れている場合には、腸の粘膜の網目が荒い状態になってしまい、食べたものが大きな分子のままでも通過してしまうようになってしまいます。
そして、その通過してしまった大きな分子を異物と認識し、IgG抗体が反応してしまいます。
この状態を「腸漏れ症候群」と言います。
だいたい3歳ぐらいまで腸は未熟だとされています。
そのため、腸が成熟する前に頻繁に同じものを食べさせるとアレルギー反応が出てしまう可能性があります。
このことを考えると、食べ物はバランスよく食べることが大切というのは理にかなっています。
腸漏れ症候群と「うつ・頭痛」の関係性
隠れアレルギーには「うつ・頭痛」などの頭部疾患も含まれています。
ですが、隠れアレルギーは腸漏れ症候群が関係しており、頭部ではなく腹部の異常になります。
なぜ腸漏れ症候群が「うつ・頭痛」の原因になるのでしょうか?
腸漏れ症候群と血液脳関門の関係
ヒトの脳には「血液脳関門」というものがあり、血液の流れによって脳の組織にウイルスや有害物質が侵入するのを防いでいます。
この血液脳関門の仕組みは腸の粘膜の状態と似ており、腸漏れ症候群を起こしてしまうと血液脳関門も開いてしまい、悪い物質を通してしまうようになってしまうみたいです。
GABAの漏れ出し
血液によって脳に悪い物質が運ばれると、それと同時に「GABA」という物質が漏れ出してしまいます。
GABAは精神を安定させる抑制性の神経伝達物質で、交感神経の働きを抑制して、興奮した神経を落ち着かせたり、ストレスを緩和したり、睡眠の質を整えたりする効果があります。
GABAが漏れ出すことで「ストレス緩和・睡眠の質」に影響が出る可能性があります。
脳の過度なストレス・緊張
脳が過度なストレスや緊張を感じると、ノルアドレナリンというホルモンを分泌し、腸内の日和見菌を悪玉菌に変換し「腸漏れ症候群」を引き起こします。
また、腸が荒れると、その影響で血液脳関門もゆるんでしまい、脳へ有害物質を流入させ、精神を安定させるGABAを流出させます。
これが「イライラ・うつ」を引き起こします。
日和見菌が悪玉化することを防ぐためには?
腸漏れ症候群を引き起こさないためには、腸内の日和見菌が悪玉化することを防ぐことが重要です。
そのためには、「ストレスをコントロールする」 「甘いものを控える」という2つのことを心掛けるとよいです。
- ストレスをコントロールする
- 甘いものを控える
ストレスが溜まると甘いものを食べてしまいますが、ストレスがあるときに甘いものを食べると日和見菌が悪玉化してしまい、腸内環境が悪化し、そして脳にも影響を及ぼす悪循環になってしまいます。
隠れアレルギー・腸漏れ症候群への対策方法
隠れアレルギーによって腸内環境が乱れ、それによって腸漏れ症候群を引き起こし、血管脳関門からGABAが流出し、ストレスによって腸内環境が悪化し、さらに隠れアレルギーが起きていく。
この悪循環を断ち切り、対策をしていくことで少しずつ健康に近づいていくことになります。
隠れアレルギー・腸漏れ症候群へのおすすめの対策方法を紹介します。
腸内環境を整えて強い腸の粘膜にする
隠れアレルギーと腸漏れ症候群によって起きる最大の不利益は「腸内環境の悪化」です。
それを改善するために、腸内環境を整え、強い腸の粘膜に戻すことが重要になります。
腸内環境を整えるためには、善玉菌を増やし育てることが大切です。
また、腸の粘膜は「ビタミンD」によって強くなるので、ビタミンDが多く含まれる「きのこ・魚の内臓」などを摂取することが大切です。
ビタミンDは日光に当たることによっても体内でつくることができます。
腸の粘膜を強くする「ビタミンD」
腸内環境を改善する「善玉菌」
善玉菌を含む食品は「プロバイオティクス」と呼ばれ、腸内にいる善玉菌のエサとなる食品は「プレバイオティクス」と呼ばれます。
腸内フローラ検査キット
自分の腸内環境が気になる方は腸内環境の状態を調べるキットもあります。
血管脳関門から流出する「GABA」を補充
血管脳関門から流出する「GABA」は、ストレスを緩和し睡眠の質を整えます。
最近では、GABAを含む食品も多く販売されているので活用しましょう。
「隠れアレルギー」とは?うつ・不眠・肩こり・頭痛などの症状は”食”が原因かもしれない!?|まとめ
今回は、2023年1月17日に放送されたカズレーザーと学ぶ新知識「うつや肩こりは食が原因!?隠れアレルギーに注意」についてまとめました。
うつや肩こり、頭痛などの症状に食べ物が関係している可能性があることには驚きましたが、その仕組みを知れば納得できました。
食・睡眠など、健康に関わるものを広く見て考えていかないといけないのかもしれませんね。
腸内環境を整えることが重要なので、最近流行っている「腸活」を始めることが一番効果がありそうです。