【コンクリートの強度】設計基準強度と計画共用期間で分かる耐用年数

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建物の基礎部分には大量にコンクリートが使われます。

このコンクリートには「設計基準強度」「計画共用期間」というものが定められていて、これによって耐用年数が分かるようになっています。

家づくりにおいては建物の耐用年数も大切ですが、それを支える基礎部分の耐用年数も大切です。

今回はコンクリートの強度について設計基準強度と計画共用期間で分かる耐用年数についてまとめていきます。

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目次

コンクリートの設計基準強度と計画共用期間

木材や鋼、鉄筋など建築に使われる材料のほとんどに「基準強度」というものが定められています。

建物には、固定荷重(屋根や柱、壁などによるもの)と積載荷重(家具や家電などによるもの)が長期間加えられますが、それによって徐々に変形を続け耐力が減少していきます。

この変形に対して抵抗する力(応力)の限界点を「許容応力度」と言い、基準強度はこの許容応力度を定めるための基準となる強度になります。

固定荷重 + 積載荷重

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建物の変形

変形に対して抵抗する力の限界点:「許容応力度」

許容応力度は建物の材料に定められている「基準強度」に影響される

コンクリートの設計基準強度

木材や鋼、鉄筋などに対しては「基準強度」という言葉が使われますが、コンクリートに対しては「設計基準強度」という言葉を使います。

そして、基準となるコンクリートの圧縮強度で表されます。

圧縮強度とは圧縮荷重に対する1平米あたりの耐力のことで、コンクリートの配合(セメント量、単位水量など)により異なり、「N/㎟」「kN/㎡」の単位で表され「Fc○○」で表記されます。

一般のコンクリートに使用される設計基準強度は、18、21、24、27、30、33、36N/㎟を標準としていて、数値が大きくなるほど強度はあがります。

18、21、24、27、30、33、36N/㎟

※数値が大きいほど強度がある

設計基準強度は「建築物を構造設計するときに用いる強度」なので、構造物を設計するときにはこの設計基準強度をクリアするように設計を行わないといけません。

コンクリートの設計基準強度の下限値・上限値

コンクリートの設計基準強度には下限値と上限値が定められています。

下限値18N/㎟上限値36N/㎟となっており、この範囲の圧縮強度のコンクリートを使用しないといけません。

強度が低いほど安価になるので、以前は18N/㎟のコンクリートが一般的に用いられていましたが、現在では耐震性能の高い家を建てることが一般的になったこともあり、24N/m㎡のコンクリートを使用することが一般的になっています。

安い建売住宅の場合には、設計基準強度が下限値である18N/㎟のコンクリートが使われている可能性もあるので注意が必要です。

ハウスメーカーに確認するとコンクリートの設計基準強度は教えてもらえます。ハウスメーカー選びは、そのような点にも注意しながらすすめていきましょう。

コンクリートの計画共用期間

計画共用期間とは、コンクリートのに重大な劣化を生じない期間のことで、一般的な言い方をすれば「耐用年数」になります。

この計画共用期間は、コンクリートの設計基準強度により「短期・標準・長期・超長期」の4つの級に分けられていて、ある程度の耐用年数を把握することができます。

計画共用期間耐用年数耐久設計基準強度
短期約30年18N/㎟
標準約65年24N/㎟
長期約100年30N/㎟
超長期約200年36N/㎟

耐久設計基準強度が18N/㎟の場合、耐用年数が約30年になりますが、住宅ローンを35年ローンで組むとするとあまり安心できる期間ではありません。

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コンクリートの設計基準強度と計画共用期間|まとめ

家づくりをするときには、建物だけではなく、その土台となる基礎部分にも着目することが大切です。

ハウスメーカー選びをされる際には、基礎に使用されるコンクリートがどの程度の強度があるのかを確認するようにしましょう。

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